◆成年後見をうける人(成年被後見人、被保佐人、被補助人)の制約
成年後見制度を利用するメリットはお伝えしている通りですが、多少のデメリットもあります。
成年被後見人となった人は、選挙権が与えられなくなります。同時に被選挙権もなくなることになります。被保佐人、被補助人には選挙権について制約はありません。したがって、被保佐人、被補助人の審判を受けた後も一般の方々と同じように選挙権、被選挙権があります。
被保佐人、被補助人は、保佐人や補助人に同意権が付されている場合には、その同意権の範囲で制限をうけることになります。たとえば、借金に関して保 佐人や補助人の同意を得るべきとされている場合には、被保佐人や補助人の同意を得ないで本人が借金をした場合には本人の意向に背いても、保佐人・補助人は その行為を取り消すことができるなど、本人にとっては制約となります。
成年被後見人や被保佐人については、医師や弁護士などの国家資格で欠格要件とされており、その資格を得ることはできません。また、会社の取締役など も欠格とされているためになることはできません。補助人に関してはそのような欠格要件に当てはまらず、資格において不利になることはありません。